むかしむかし
初めて中国に行ったころ
トイレにドアはなかった
ほんとなの?
まるみえじゃないか
ないものはなかった。
インドに行ったとき
それはそれは
摩訶不思議だった。
わけがわからない
わたしひとり逆立ちしてるような気分
もしくは逆か。
どこだったか
ミイラ博物館には村で亡くなった人たちのミイラ
つまり、これはお墓なのかな。
せかいは
あべこべなところだった
でも、本当は自分の知らないせかいというだけ。
そしたら
ここの人たちは
どんな視線で生きてるんだろうと思った。
帰ってきたら
私たちの住んでる日常もまた
あべこべに思えた。
思ってる以上に
せかいは
あべこべだった。
ずっと以前、ピンクの猫を描いた。
ピンクの猫なんていない
そんなのいるわけないよ
どうかな
いるかもしれないよ
もらわれていった
ピンクの猫を思うとき
自分が少し温くなる。